現在フランスには101の県があってアルファベット順にAから番号がついている。車のプレートには県の番号ついていてどこからきた車かわかるようになっている。101とはやや中途半端だがコルシカ島が県としては20番だが、コルス・デュ・シュド(2A)とオート・コルス(2B)に分けられるから一緒にすれば5つの海外県を合わせてちょうど100になる。昔は中学校で県の番号を覚えさせたと聞くが、100もあるとなかなか覚えられない。自分が住んでる県の周りは覚えられても、行ったことのない遠い県はすぐ忘れてしまう。日本の県名と違って数字を使うために抽象化されているためだ。
またフランスの県の名前は多くの場合、その県を流れている川の名前からつけられている。ストラスブールがある県は、バ・ラン(67)。ランはフランス語でライン川をこう発音し、バは下流を意味する。モンペリエのある県はエロー県(34)、エロー川が流れている。かのローマ時代の水道橋ポン・ド・ガールがかかっているガルドン川は、元はオキシタン語からきているらしいが、県名のガール(30)と同じとみなしていいようだ。
南フランスで面白い例外が二つある。一つは、アヴィニョンのあるヴォークルーズ県(84)で、山の中腹にあいた穴から水があふれ出ている(フォンテーヌ・ド・ヴォークルーズ)。水藻が一面に生えたきれいな川はソルグ川となり、一帯を潤している。ここでは川の名前ではなく、泉の名前が県名にあなっている。ヴォークルーズとはラテン語のVallis clausa(閉じた谷)からきている。二つ目は、トゥーロンが県庁所在地のヴァール県(83)だ。確かにヴァール川という川はあるが、県内を流れず、隣のアルプ・マリティーム県(06)を流れている。この例はフランスの県では例を見ない。これは、1860年に行われた、フランスへの帰属を決める住民投票(男だけ)で当時のニース伯爵領とグラース郡が新しい県になったためだ。グラース郡の地域がヴァール県に食い込んでいる。
最後に、県はフランス革命の時に制定されたが、今でも5つの海外県が世界中に散らばっている。その中で仏領ギアナ(973)はジャングルばかりとはいえ、広大な領地だ。よく人工衛星の打ち上げでニュースなどで紹介される。本国の県と同じように同じ郵便局があり、ユーロが使われている。アルジェリアも1962年の独立まで県がいくつかあって本国の県と同等に扱われた。
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